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アデノウイルス

アデノウイルスは季節を問わず出現する、とても感染力の強いウイルスです。咽頭結膜熱、流行性角結膜炎などを起こします。別名「プール熱」といわれ夏のイメージが強いウイルスで、例年6月~7月に流行のピークを迎えますが、最近では12月を中心に冬季にも流行する感染症です。感染力が強く、保育園や学校、家庭内で感染が拡大します。アデノウイルスは、複数の型があり、免疫もつきにくいため一度かかっても再度感染してしまう場合があります。

「アデノウイルス」の症状

アデノウイルスは、目だけに起こるタイプ「流行性角結膜炎」(はやり目)と目以外の咽頭や発熱などを伴うタイプ「咽頭結膜炎」(プール熱)があります。主な症状は、結膜炎、咽頭痛、発熱の3つです。急な発熱で発症し、咽頭炎によるのどの痛みが現れます。また、結膜炎に伴って、充血、目の痛み、かゆみ、目やに、まぶしくなったり涙が止まらなくなったりします。ほかにも、腹痛、下痢、咳を伴うこともあります。これらの症状は3~5日程度続きます。まれに肺炎など重症化することがあり注意が必要です。

感染経路

  1. 咳やくしゃみなどによって発生する飛沫によって感染する飛沫感染。
  2. 鼻水や涙などの分泌物が、タオルの共有や手指を介して起こる接触感染。
  3. 発症している人の便により感染する糞口感染。

治療

ウイルスの感染症のため、抗生剤は効きません。有効な抗ウイルス剤もないため、症状を緩和する治療が基本です。

感染した場合気をつけること

  1. 高熱が出る場合があります。熱が下がるまでは安静を保ちましょう。脱水症を予防するためこまめな水分補給が大切です。
  2. のどの痛みが強いので、刺激の少ないアイスクリームやプリン、ゼリーや冷ましたスープなどで栄養補給しましょう。
  3. 感染力が強いので、家族間のタオルなどの共有はさけましょう。
  4. 唾液や鼻水、涙などの分泌物で感染するため清潔なティッシュなどでふき取り直接触れないように注意しましょう。
  5. アルコール剤がききにくいため、流水と石鹸でのこまめな手洗いをおこないましょう。
  6. 症状が治まった後も、便からは30日程度はウイルスを排出し続ける恐れがあります。二次感染を防ぐために、排泄後はしっかり手洗いしましょう。
村上総合病院
感染管理認定看護師
田中 美保

掲載日:2019年12月20日