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偽痛風発作

初期症状

特に高齢者の変形した肩関節、手関節、膝関節、足関節などの大関節に多く発症し、発熱や関節の疼痛、腫張、発赤を認めます。誘因となる原因が不明のことも多く、血液検査で炎症反応の増加が認められ、X線による関節内組織の石灰化像、関節水腫からピロリン酸カルシウム結晶が検出されることで確定診断となります。

治療方法

一般的には発熱、関節炎に対しては抗炎症薬(NSAIDs、アセトアミノフェン)の内服やこれらの坐薬、湿布を用います。関節水腫があれば注射器で除去します。それでも炎症が強く症状が軽減されない方や、腎機能が悪い方ではステロイド薬を使用することもあります。

予防方法

日頃からの予防法はありませんが、かかりつけ医を持つことが一つの予防法かもしれません。上記症状が当てはまる方はお近くの整形外科への受診をお勧めします。

その他注意すべきこと

一度偽痛風を発症した方は、抗炎症薬の服用を中止すると再発しやすいため、抗炎症薬の内服継続と脱水予防のために水分摂取が重要です。

三条総合病院
整形外科部長
金井 朋毅

掲載日:2022年03月18日